京都・嵐山の大河内山荘へ行く [京都(嵯峨嵐山)のこと]
大型連休も終盤に差し掛かった5月5日の子どもの日。
私は連休後半全然出ておらず、悶々としていたので、嵐山の大河内山荘へ。
大河内山荘は、私にとって悶々としているときに行くところに
一応なっている。
初めて行ったときがそうだったので。
自分にとっては、とっておきのところである。
今日はなんとか天気も持ちそうだったので、チャリンコで行くことにした。
三条通~大映通で経て、再び三条通へ。
嵐山の手前で裏道を通り、嵐電嵯峨駅横の踏切を越えて、
天竜寺前へ。
長辻通を少し北上し、野宮神社参道へ行くと…。
嵯峨の竹林が待ってくれていた。
このあたりは人が多かったので、少々遠慮しながら
チャリンコで進む。
嵯峨の竹林の突き当たりが大河内山荘である。
大河内山荘(国指定文化財)は、昭和の映画俳優だった
大河内傳次郎(1898-1962)が1931(昭和6年/34歳)に
百人一首で有名な小倉山の南面2万平方メートルの荒地に
映画の出演料の大半を投じて、64歳で逝去するまでコツコツと
創り上げた庭園である。
単なるスターの別荘であるのではなく、大河内傳次郎の生命を
凝集した創作であり、いのちをかけた創造の場であった。
(入荘時に頂いた絵はがきつきパンフよりほぼ引用)
入荘料1,000円(抹茶席つき)を支払い、山荘へ。
先ほどの竹林の道での人が多い状態と違い、静かである。 中門を見上げる。
大乗閣と庭園。
大乗閣横から眺めた京都市内。奥にはモヤがかかっていてわかりにくいが、比叡山も見える。
持仏堂。山荘はここから始まったと書かれ、撮影の合間に念仏し、瞑想し、静寂を得たと書かれ、その後の庭園設計に創造力を働かせる原動力的存在となった。
嵐峡展望台。嵐山、保津峡、少し見えにくいが小倉山が見え、真ん中の中腹にある建物は、大悲閣である。
嵐峡展望台から京都市内展望台へ向かう途中の大河内山荘。
月香亭から眺める京都市内の展望。
月香亭からは山を下る形になる。
大河内傳次郎記念館側からお茶席方面を眺める。新緑が美しい。紅葉の頃を想像すると楽しみ。
山荘内には、大河内傳次郎記念館があり、往年のスターを偲ぶことができる。当たり役だった丹下左膳姿の写真や浮世絵も見る事ができる。
記念館内に大河内傳次郎の「ことば」がある。
「藝の上手いといふも下手といふも、
ほんの僅かの差である。
その差は決して技巧の差ではない。
その人の人柄からくる無技巧の差で
ある。
大河内傳次郎」
敬虔な仏教信者らしいなかなか深い言葉を残していらっしゃる。
記念館横には、金魚が泳いでいた。
庭園を歩き終わったところで、サービスの抹茶を頂くことにする。
抹茶と「大河内山荘」と刻印されたモナカ。モナカは、柚子餅で有名な鶴屋吉信さん製であった。抹茶の苦味とモナカの甘さが口の中でほどよいハーモニーを醸し出し、とても美味しく頂いた。
お茶席から見える嵐山。ふと物思いにふけることもできる。
ここは入荘料1,000円であるが、静かな山荘である。
渡月橋あたりと比べ、静か。
今だと新緑の山荘が楽しめ、ほっこり空間である。
ブログでは良さをすべて伝えることは限りがあるので、
京都へお越しの折には、ご来訪のほどをおススメする。
再びチャリンコに乗って、竹林を抜け、野宮神社の脇を通り過ぎる。
だんだんと歩いている人が多くなり、長辻通の野宮神社参道入口まで戻る。写真は、野宮神社参道入口。
嵐電嵐山駅前でちょうど舞妓さん?が人力車に乗るところを見かける。でも、これはニセ舞妓さん。おそらく舞妓さんの格好している観光客であろう。本物でないのに、中国人やアラブ人の観光客が撮影していたのは可哀そう。私自身としては、こういったまぎらわしいことをするなと申し上げたい。せめて、するとしても「本物の舞妓ではありません」というプラカードをあげてほしいものである。本物の舞妓さんを見るなら、祇園どすえ。
その後、嵐電嵐山駅手前の踏切前からモボ502型を撮影。モボ615型と連結していた。
嵐電を撮影した後、渡月橋へ。渡月橋を渡っている途中に嵐山を撮影。今はすっかり緑の世界。
渡月橋を渡り、桂川のサイクリングロードを経て、阪急嵐山線の松尾駅横の踏切で阪急8300系の8311Fを撮影。なお、京都線系最後の運行標識板編成である2309F(2309-2359-2310-2360)は、現在正雀車庫へ行っている。今後の去就が注目。その2309Fに変わって、9300系に次いで最新の8300系が入っている。
バーベキューで賑わう松尾橋を渡り、四条通を東進。京都ファミリーで文具を購入後、三条通を出る。山ノ内から西大路三条へ行く途中で、嵐電モボ2002型(デジデン号)を撮影。路面電車にしては、なかなかスピード感あふれる写真となった。西大路三条でも撮影したが、同業さん(鉄道ファン)を4人ほど見かけた。その後、自宅へ到着。
サイクリングで久しぶりに嵐山まで行った訳だが、汗ばむ陽気とあって、汗をかきながらの嵐山行きとなった。大河内山荘へ行ったのは今回で3回目だったが、行く度に感じることが変わっているような気がする。今まで大河内傳次郎に対してはさほど興味が湧いていなかったが、今回行ってみて、出演した作品(特に丹下左膳)は見てみたいと思った。悶々ムードも自分のなかで払拭できたので行ってみてよかったし、あの濃厚な抹茶を味わうこともできたし、満足でありました。
まいどです
休みは有意義に過ごせましたか?
こちらもかな~り有意義でした(笑)。
>悶々としているときに行くところ
私が伏見桃山とかくらま温泉行くようなもんですな。
料金¥1000と言うのも似てるなあ。
>こういったまぎらわしいことをするな
そうですね。
いわゆる「なんちゃって~」があまりに増えすぎた気がします。
観光客に媚びすぎです。
最近は健康的(化粧とか体型とか)娘が
少ないせいか失礼ながら浴衣着ててもうんざりしちゃいます。
以上、最近かがんだ女性から下着が(どうしても)見えてしまうのが
やたら目だってる点に幻滅を感じてるまさとしでした。
by (2007-05-06 00:36)
コレぞ京都でございますな!。どんな風景でも絵になります。
連休はそちらも大変な人出でしたでしょうね?。
by まいけるさん (2007-05-06 15:05)
気分が晴れ晴れするところですね。
東京みたいな平野の真ん中に住む者には、周囲に山のある京都が羨ましいです。
by ナツパパ (2007-05-06 19:54)
こんなゆったり気分になる所を散策してみたいものです。。
by (2007-05-07 18:20)
まさとし3055 さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
前回(6年前)に行ったときは900円でした。
いつの間にか値上がったようです。
観光客に対して、京都は以前お高く止まっていたところがあったのですが、
場合によってはちょっと媚び過ぎかなと思ったりもします。
何事も加減が難しいですね。
今回の舞妓さんも全てがダメと言っているのではなくて、やり方の
問題だと思いますよ。
まいけるさん さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
大河内山荘は、特に絵になります。京都らしいところです。
連休は大変な人出なのはわかっていたので、だいたい閉じこもって
おりました(苦笑)
ナツパパ さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
そうです、気分が晴れてくるところです。
いえいえ、周囲に山があるということは京都の街中から少し外れたら、
上り坂がきつかったりします。
東京で少し行けば、海を眺められるのはうらやましかったりしますよ。
Jetstream31 さまへ
nice!、どうもありがとうございます。
水郷楽人 さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
京都にお越しになる機会があれば、大河内山荘へ是非行って
みて下さいませ。
by norinori (2007-05-07 23:07)
最初の頃のアイコンの写真ですね。
大河内山荘、まだ行ったことがないんです。
こんなステキなお庭なら一度行ってみないと行けませんね。
by barbie (2007-05-09 12:56)
barbie さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
大河内山荘は、近辺の寺社に比べて人も多くないので、おススメです。
行く度に個人でここまでの庭ができる大河内伝次郎のスケールの大きさを
感じることができますよ。
by norinori (2007-05-12 18:27)
静かで落ち着きそうな所ですね。行ってみたいです。
by サファイヤ (2007-05-16 10:06)
サァファイヤ さまへ
コメント&nice!、どうもありがとうございます。
大河内山荘は嵐山のなかで一番のおススメなところです。
人も少なく静かですし、穏やかな気分になれるそんなところです。
京都来訪の折には、行ってみて下さいね。
by norinori (2007-05-17 02:36)